窓の結露、部屋が寒い、光熱費を下げたい人に朗報!上限200万円のリフォーム補助金がスタート
現在もっともハードルが低くてもらいやすい補助金に、『こどもエコすまい支援事業』という国土交通省の事業があります。『こども未来助成金』から名称が変わったもので、補助金の上限が上がり、補助金の出る範囲も広がりました。
今回は、経済産業省、環境省が合同で別事業も合同で行うことになり、ワンストップでの申請が可能で、2022年12月中旬の着工分から補助金が受けられます。
こどもエコ支援事業等3省合同補助金
今回の補助金制度は、主に下記のような理由から制定されました。
・地球温暖化対策、いわゆるカーボンニュートラルの実現のため
・エアコンや暖房設備なるべくを使わない住宅設備を増やすため
・高効率の給湯設備などの普及のため
・子育て家庭の家事を軽減する設備機器導入のため
・バリアフリーのための補助 など
冬の暖房使用時には、窓から約50%の熱が奪われると言われています。暖房などの空調設備をなるべく使わずに電気不足や燃料不足を補う。そのために一番手軽にできるのが断熱リフォームであり、これを推奨することも補助金の目的のひとつと言えます。
過去最高レベルの上限額
1. 高断熱窓の設置
200万円まで
2. 高効率給湯設備の設置(機器により異なる)
5~15万円まで
3. 省エネ住宅設備、断熱窓ドアの設置、壁床天井の断熱、家事軽減設備、バリアフリー工事、空気清浄機能付きエアコン設置
30万円まで(子育て世帯と若者夫婦世帯は45万円まで。上記世帯で中古住宅購入を伴う場合は60万円まで)
*注意点:申請する補助額の合計が5万円に満たない場合、補助の対象になりません。
主な補助金の金額は・・・
以下は補助金の金額です
窓、玄関周辺
1) 断熱性の高い窓にする (1箇所の補助金額)
・複層ガラスのサッシに交換、または内窓をつけて2重サッシにする
1箇所 15,000円~31,000円(大きさや断熱性能による)
1箇所 30,000円~183,000円(高断熱窓の場合)
・ガラスだけ複層ガラスにする:1箇所 3,000円~12,000円
・高断熱ガラスを使った場合:1箇所 4,000円~48,000円
2) 玄関、勝手口ドア交換(1箇所の補助金額)
・30,000円~45,000円
*断熱性が上がらなくても、防犯性、耐騒音性の向上という理由でも補助金は出ます。
住宅設備リフォームの補助金
断熱性の高いもの、節水、節湯、節電、ガス節約設備などにリフォーム下場合の補助額。
エコ住宅設備の設置の補助金額
太陽熱温水設備 | 27,000円 |
便器交換 | 19,000円~20,000円 |
浴槽(高断熱) | 27,000円 |
ガス給湯器(エコジョーズ) | 27,000円 |
蛇口(お湯が節約できる物) | 5,000円 |
蓄電池 | 64,000円 |
エコキュート | 50,000円 |
家事負担を軽減する住宅設備,その他設備の補助金額
キッチン内臓型 食器洗い洗浄機 | 21,000円 |
キッチンの掃除しやすい換気設備 | 11,000円 |
キッチン内蔵型 自動調理対応コンロ | 14,000円 |
浴室乾燥機 | 21,000円 |
宅配ボックス | 11,000円 |
空気清浄機能、換気機能付きエアコン | 19,000円~25,000円 |
バリアフリー改修の補助金額(値段は1軒当たりの補助額)
手すりの設置 | 5,000円 |
段差解消 | 6,000円 |
廊下幅、部屋で入口の拡張 | 28,000円 |
衝撃緩和畳の設置(4.5畳以上) | 18,000円 |
リフォーム工事をする際に瑕疵(かし)保険に加入した場合:7,000円(1契約)
リフォームした場合の補助額例
『こどもエコ支援事業』の補助金は、厳しい工事基準がないため、最ももらいやすい補助金です。
具体的に、過去の『こども未来助成金』を参考に、いくらの補助金が出るのかシミュレーションしてみます。
1. 高断熱2重サッシにリフォームした場合の補助額合計
30坪ほどの土地に建つ、一般的な4LDKの住宅補助額の例
窓大 | 補助額 × 4箇所 | 69,000円 x 4 = 276,000円 |
窓中 | 補助額 × 5箇所 | 47,000円 x 5 = 235,000円 |
窓小 | 補助額 × 4箇所 | 30,000円 x 4 = 120,000円 |
玄関ドア | 1箇所 | 34,000円 |
合計 | 665,000円 |
このように高断熱窓の補助金がとても大きいことから、建築に携わる人たちがご自身のお住いで補助金を使う可能性が非常に高くなることが予想されます。そのため、サッシの製造が追いつかなかったり、工事や打ち合わせが追いつかなくなったりするかもしれません。
補助金の申請ができるのは、工事完了後のみ。補助金制度は国の予算が残っている期間に限られますので、申請するまでの間に予算がなくなってしまえば、補助金を受け取ることができなくなってしまいます。
以上のようなことを考慮すると、早めに工事の依頼をすることが大切になるでしょう。
2. 在来工法のお風呂(タイルのお風呂)からユニットバスへリフォームした場合
洗い場のシャワー蛇口(節湯水栓) | 5,000円 |
浴室側蛇口 (節湯水栓) | 5,000円 |
高断熱浴槽 | 27,000円 |
入口の幅拡張 | 28,000円 |
入口の段差解消 | 6,000円 |
手すりの設置 | 5,000円 |
浴室暖房乾燥換気設備 | 21,000円 |
浴室窓の交換 | 20,000円 |
エコキュート交換 | 50,000円 |
高断熱窓(小) | 51,000円 |
合計 | 227,000円 |
不必要な箇所を補助金のために無理してリフォームする必要はありませんが、上記のように浴室をリフォームした場合、227,000円の補助金が出る可能性があるのです。
このようなことも、信頼のできる工務店に相談しながら進めることをおすすめします。
次回の記事では、工事代金を含めてモデルケースをシミュレーションしております
https://www.sam-inc.co.jp/news/3055.php