トイレの内開きドアをリフォームして使いやすく!解決策を紹介
先日、トイレのドアについてご相談いただきました。
「トイレのドアが内開きのため、身体を縮めめながらでないと、出入りができない。」
「倒れた時にも危険なのでどうにかしたい」
というのがお悩みです。
今でこそ、トイレのドアは外開きが基本。
しかし、実は築30年以前の戸建てにおいてはトイレのドアは内開きが主流でした。
そのため、このように「内開きのトイレのドアをなんとかしたい」というご相談を多くいただきます。
今回はトイレのドアについて
- 内開きであることによっておきる問題
- その解決策
について解説します。
トイレのドアが
内開きだと生じる
3つ問題
【問題1】
出入りがしづらい
トイレは非常に狭い空間のため、トイレのドアが内開きだと出入りがしづらくなります。
毎日の生活において、誰でも必ず利用するのがトイレです。
それなのに、出入りするたび身体をすみに寄せて、ドアを開けなければならないなのはとてもストレスがたまってしまいます。
【問題2】
スリッパがドアにあたる
トイレには多くの家庭でスリッパが置いてあり、その位置はトイレ内のドアの前。
ドアが内開きだと、開けた際にスリッパがドアにひっかかってしまいます。
昔の住宅では、トイレの床を廊下より一段下げることにより、スリッパを置いても内開きドアで問題はありませんでした。
けれど、バリアフリーの面から考えて、床に段差があるのは危険ですよね。
【問題3】
トイレ内で倒れたとき
助けることができない
トイレで誰かが倒れてしまった場合、外開きのドアであればすぐに助けに入ることができます。
しかし内開きドアの場合、倒れた人が邪魔になるためドアを外から開けることができず、助け出すことができません。
使い勝手だけではなく安全面からも、トイレのドアを内開きにすることは避ける必要があるのです。
トイレの内開きドアを
リフォーム!
解決策は?
トイレの内開きドアを最小限にリフォームして解決するには
- 外開きドア
- 折れ戸
- 片引き戸
- アウトセット引き戸
にするという4つの方法があります。
いずれの方法も、壁紙の補修が必要で、範囲としては、少なくともドアのある一面のみは壁紙を張り替えなければなりません。
しかし、一面のみ張り替えだけだと、残り三面の壁紙の古さが悪目立ちしてしまう可能性も。
もともとの壁紙が綺麗なら一面だけの張替でもよいのですが、もし古びているなら壁紙は全面張りかえることがオススメです。
【解決策1】
外開きドアにリフォーム
内開きだったドアを外開きにするには、ドアの枠をまるごと取り換えなければなりません。
ドア枠を壁から取り外した後は、新しいドアを設置する必要があります。
【解決策2】
折れ戸にリフォーム
外開きドアにするデメリットとしては廊下側のスペースが十分でなければ、開閉がしにくいということがあげられます。
しかし図のような折れ戸にすることで、通常の外開きドアに比べて「開閉に必要なスペースは約1/3」となります。
上吊式のもの折れ戸にすれば、床面にレールがないため、車イスの移動もスムーズに行えますし、日々のお掃除も簡単です。
【解決策3】
片引き戸にリフォーム
車いすなどお使いの方や高齢の方は、ドアを開ける作業が大変です。
そのため、ドアから引き戸にするリフォームはとても人気があります。
扉をスライドさせるだけの引き戸は、デッドスペースが少ないところも魅力の一つ。
しかし、ドアから片引き戸にするには、壁をつぶして敷居を入れ替えなければなりません。
実は、ドアを入れ替えるよりも工事が多少大掛かりになってしまいます。
また撤去するはずの壁内に、大切な柱がある可能性やその壁自体が耐震上重要な可能性も。
安易に壁を撤去するわけにはいかず、調査が必要となります。
【解決策4】
アウトセット引き戸に
リフォーム
アウトセット引戸とは、図のようにアウト(外側に)セットされたドアのことをいいます。
扉が壁の外側を走るため、通常の引き戸のように扉をおさめるために壁を撤去する必要がありません。
開き戸を撤去後、精密に採寸。
扉と上吊りレールを工場で製作し、現場で組み立てます。
扉を上から吊るために、壁の補強は必要になる場合もありますが、アウトセット引き戸は比較的簡単にできるリフォームといえます。
上吊式なので、床面にレールがなく、車イスの移動もスムーズ。
日々のお掃除も簡単です。
最後に
今回は、トイレのドアが内開きであることによっておきる問題と、解決策について解説しました。
トイレのリフォームは快適で安全な生活をおくるために必要なリフォームだといえるでしょう。
扉を変えるだけで、トイレへの出入りはとても楽になり、便座にもラクに座れるようになります。
そしてなにより、万が一の時にもすぐに扉を開けて救出できるので安心です。
トイレのドアが内開きであるならば、ぜひリフォームを検討してみてください。