玄関の床リフォーム 大阪狭山市Y様邸
玄関部分のフローリングのリフォーム
床のリフォームのやり方は本来全部べくって
束からやり直す方が、長期長持ちするし
仕上がりもきれいに仕上がり、断熱材も
入れることが出来暖かくなる
弊社ではほとんどこのやり方ですが
今回は、認知症の方がいらっしゃる
ご高齢の方のお住いであり、
トイレに行くときに玄関を通らなければ
ならないので、
床をめくっている間通路が確保できなくなり
危険なので、上張り工法という
既存のフローリングを下地と見て補強し
その上に新しいフローリングを張るという
工法にしました。
他の部屋に行く部分は段差解消材という
小さなスロープを付けてつまづき防止
を行います
1坪ほどの玄関部分の床の老朽化で
部分的に床がふわふわし、床板が1枚なので
抜けてしまう危険もあるので
今回のリフォームに至りました
ふわふわする場合は2つのことが考えられます
① 木が乾燥し痩せて隙間が出来たあるいは、
部分的な沈下で束が下がって隙間が出来た
② 床板のベニヤが湿気や経年劣化で結束している
ボンドが剥離したり、ベニヤ自体が割れている
ほとんどこの2点の原因です
今回は玄関から上がった部分
階段から降りた部分だったので
力を込めて踏み込む部分だったので
ベニヤの劣化であると予測しましたが
めくってみて全くその通りでした
正常なベニヤの断面
劣化したベニヤの断面
補修するために部分的に床フローリングを
切り取って補修するのですがめくると
下画像のようにバラバラに分離してしまいました
重ね張りフローリングの下地処理は
① 不良部分の切り取り、ベニヤ板補修
② 既存のフローリングを締固めの為、ビス増し打ち
を行いました
仕上げのフローリングの前に
框(かまち)をまず取付します
リフォーム框という便利な部材があり、
L型の断面になっており既存の框の上に
張り付けるだけです
しかし、今回L型形状の上に、
手摺部分を切り取りながら張るので手間が
倍以上かかりました
これでようやく、フローリングを上張りしていきます
フローリングの木目(筋)の方向は可能ならば
下地と同じ方向でなく、直角に張る方が強くなるのは
想像がつくかと思います
もう一つ理由があり、数年たってさらに下地や床下の木が
痩せて隙間が出来たときに、ギシギシ音が鳴りにくく
なります
しかし、長細い廊下をまさか横に張るのはおかしいので
仕方ない場合は下地と同方向に張るのですが、
継ぎ目は必ずずらして張ると強くなり、音鳴りも
少なくなります
一般的なフローリングは1尺×6尺(1820×303mm)の
長さの合板の最上層だけナラ材などの固い木を張り
塗装仕上げをしたものや硬質の木目を印刷した
シートを張ったものです
現在では頑丈で強いシートが開発されたので
色目と材料の調達が簡単なシートが主流になっております
1尺の短手側の小口(断面部)はまっすぐ切ってあります
6尺の長手側はサネという形で互い違いにかみ合うような
断面形状になっております
これをかみ合わせていって、サネの雌部分に
フロアータッカーというホッチキスで固定
下地との間にはウレタンボンドを塗ります
端はタッカーで押さえられないので
仮釘で押さえてボンドがかたまったら
釘を抜きます
まずは墨出しから行います
中心を決めて端が小さいフローリングにならないように
中心を決め中央から端に向かい張っていきます
広いリビングと違い玄関はすべてのフローリングが
端部分になり、廊下やドア部分の形に切って
そして、仮釘を打って行かなければならないので
なかなか進みません
それと、既存のフローリングを上に張るので
その分床が上がってきますので
ドアをフローリングの厚さ分カットする
必要もあります
空き部屋や空き家でリフォームする場合は
いいのですが、玄関まわりにいつも使っている
寝室、洗面室、トイレのドアがあるので
ドアのカットもしながら作業を進めなければ
ならないのでさらに時間がかかる場所となります
続いては中央から反対側を張りました
壁際は通常フローリングを張ってから
巾木という5~6cmぐらいの高さの板を
壁の一番下に設置します
そうすることで、端はフローリングの隙間を少し
開けることが出来ます
開けることにより年数が経ったときに
フローリングと壁とこするときに出る
床鳴りを防ぐことが出来ます
しかし、今回は既存の巾木が壁の中に入り込んでいる
タイプだったのでそのまま使用しますので
隙間はわずか0.5~1mm程度開けて
床と同色のボンドコークという
補修材を入れます
そうすることにより床鳴りを防ぐことが出来ます