エアコンの効きをよくする省エネ対策と省エネリフォーム
エアコンの効きをよくするには、大きく分けて2つの方法があります
- エアコンの能力を最大限に発揮させる
- エアコンで涼しくなったお部屋の冷気を逃がさない
すぐにできてお金がかからない方法から、リフォームをしてエアコンが非常に効くお住まいに改造する方法まであります
手軽にできる部分から取り組んでいただければと思います
目次
直射日光はエアコンと省エネの大敵!
まずは、直射日光を遮断する工夫です
真夏のアスファルトや砂浜は裸足で歩けないほど熱くなります
直射日光はそれほど強力に温度上昇に作用しますので、古典的ですが冷やしたいものには直射日光を遮ることは有効で安価な手段です
どのような箇所をどのように遮ればいいか見て行きましょう
窓からの直射日光を遮る
午前中の東側の窓、午後の西側の窓、日中を通して南側の窓、窓からの直射日光はたちまち室温を上昇させます
まずは、窓からの直射日光を出来るだけ遮断していきます
室内側より室外側で遮断する方が有効です
室内側ですと、ガラスや遮蔽物とガラスとの隙間の温度は今まで通り温度は上昇しますので、可能であれば、室外側で遮断する方が効果的です
室内側は、カーテンやブラインド、ロールスクリーン、障子、直射日光を遮るガラスフィルムなども効果的です
室外側では、昔ながらのすだれやよしず、ゴーヤなどの植栽を植えるグリーンカーテン、暗くはなりますが、既存の雨戸を閉めるのも効果的、洋風なお住まいにはタープが似合います
かっこよくスタイリッシュにするには、YKKやLIXILのサッシメーカーから出ているタープは壁やサッシに取付け可能で、デザインや色柄も数種類あります
引戸式の雨戸で通気ができるタイプは、戸板だけの交換で対応可能なものもあります
シャッター式なら、ルーバー状のものに雨戸ごと取り換える方法があります
真っ暗にならず、エアコンなしの季節は雨戸の鍵を閉め、窓を開放すれば防犯上安心して外気を取り入れることができるメリットがあります
エアコンの室外機に直射日光を当てない
猛暑の夏は「エアコンが故障したのではないか?」と思うくらいエアコンが冷えなくなることがあります
これは、外気温があまりにも高温でエアコンの室外機が熱くなりすぎている事も一つの要因です
したがって、直射日光が当たっている場所にエアコンを置いているなら、室外機を日陰にしてあげることは一定の効果があります
室外機の前に窓同様に遮蔽物を作るのですが、一時的なら段ボール乗せておくのもいいのですが、一工夫するなら銀色の断熱マットを張り付けるとさらに熱が下伝わりにくくなります
上に乗せる専用アイテムもたくさん出ておりますが、室外機廻りの空気も多少でも冷えるほうがいいので、ラティスをなどの遮蔽物を立てたり、窓と同様に、よしず、タープで日陰を作りましょう
エアコンの効率を上げる
前述の室外機の日よけもそうですが、猛暑の真夏は特にエアコンの効率を上げる工夫でエアコンの効きも変わります
エアコンの室外機の前の障害物を取り除き風通しをよくする
室外機の吹き出し口の前に物を置くと効率が悪くなりますので取り除きます
風通しも良くすると周りの温度も下がるので合わせて行いましょう
吹き出し口の前に壁がある場合は、吹き出し方向を変えるルーバーなどを取り付ける方法もあります
無理に室外機を動かして向きを変えるとガスが漏れる可能性がありますので業者に相談してから行いましょう
サーキュレーターや扇風機を使う
電気代がエアコンに比べて安い扇風機やサーキュレーターを同時に回して、足元だけを冷やすのではなく部屋全体に冷気がいきわたるように空気の循環をしましょう
暖かい空気は部屋の上部に溜まります
そのため、足元は冷えているのに、部屋上部にあるエアコンはまだ冷えていないと感知して、冷たい風を送り続けます
冷たい空気を上にも送ることで、エアコンの稼働時間をおさえることができで省エネになり、足元が冷たくなるのを防ぎます
エアコンは温度を下げる前に風量を「強」にしてみてください。その方が電気代の節約になります
エアコンのフィルターを清掃する
エアコンのフィルターの目図まりはエアコンの効率を下げます
今まで、全く掃除をしていなかったり、古いエアコンは、フィルターだけ清掃しても金属の板がたくさん並んだ熱交換器が目図まりを起こしていると効率が悪いです
柔らかいブラシか掃除機で清掃してほこりを除去します
フィンが折れ曲がると熱効率が落ちるので丁寧に掃除しましょう
汚れ具合を見て、1週間で汚れるか2週間で汚れるかはお住まいにより異なるので、様子を見て定期的に清掃しましょう
エアコン洗浄を依頼する
長くエアコンを使っていたり、ほこりっぽいお住いは、フィルターだけでなく、熱交換器の奥にもほこりや汚れが蓄積されており、エアコン効率を落としております
自分で無理に分解して掃除することは故障の原因になります
エアコン洗浄屋さんに依頼しましょう
驚くほど汚れが落ちます
2~3年に1回が目安です
エアコンを新しいものに替える
古いエアコンは性能が落ちているし、清掃しきれないゴミが溜まっています
現在のエアコンは昔のものと比べて省エネ効率が良くなっています
各メーカーで節電効果が高いので、最新のエアコンをチェックしましょう
エアコンで冷えた室温を上昇させないために行うこと
窓から冷気が逃げないようにする
壁は外気との間に外壁、断熱材層、内壁があるのに対して、窓はガラスは1枚のみです
しかも、ガラスは、熱湯をガラスコップに入れると触れない程熱くなるという例でも分かるように、熱を伝えやすい性質があります
したがって、温度面で言うと、壁に穴が開いているようなもので70%以上が窓から冷気が逃げていくという研究結果が出ております。
対策として一番安価で効果的な方法は、今の窓はそのままで、室内側に窓をもう一重に付ける、2重サッシにする方法です
ガラスのみを複層ガラスにする方法もありますが、周りのアルミ部から熱が伝わるので効果は2重窓よりも劣り、冬は相変わらず結露の水が滴ってきます
2重窓は防音性も高くなるというメリットがありますが、2回窓を開け閉めしなければならない手間があるので、サッシを高断熱仕様に交換するのも方法です
窓の断熱リフォームは補助金が充実しております
エアコンを長時間使うと地球温暖化につながるので、断熱効果が高い2重窓やサッシは高額な補助金があります
断熱性の低い2重窓やサッシは補助金額が低かったり出なかったりするので、種類の選択が重要です
天井断熱材を高断熱仕様にする
冬薄い上着より分厚い上着、上着の前を開けているよりも首まで閉じている方が暖かさが維持できると思います
それと同じで外部に面した2階屋根と平屋屋根、1階に屋根がある部分は、真夏の高温の日差しを屋根からもろに受けますので、断熱をしなければ、外部の温度の影響を受けて、冷気を奪われ、室内の温度が上昇していきます
現在の新築では当たり前に断熱材が入っておりますが、古いお住まいは屋根の断熱材が入っていなかったり、まばらにしか入っていなかったり、断熱性能が低い断熱材や、敷き詰め方が悪い場合があります
断熱材を敷き詰めるには基本は天井を壊さなければできないですが、天井点検口からできる場合があります点検口が無ければ作って行うことでできる場合もあります
断熱材は単に入れればいいというものではなく、断熱材の種類や施工方法、その他の処置をしなければ、性能が十分に発揮できないので、断熱施工に詳しい業者に依頼しましょう
壁の断熱材を替える
ここまでやって涼しくならない場合は、壁の断熱性に原因があると思われます
外壁に面した壁に断熱材が入っていないか、薄い、カビが生えてしぼんで機能していないなどの原因が考えられます
壁を壊して断熱材を入れなおすという大掛かりな工事になりますので、高断熱省エネ住宅にリフォームするためにすべての断熱材を入れ直すか、壁紙交換やその他のリフォームの際に、ちょっとずつ壁断熱を高断熱仕様に替えていく方法もあります
天井同様、断熱材の選択と施工には知識がある業者に依頼しなければ、壁の場合は特に壁内結露を起こし壁内がカビだらけになる可能性がありますので、注意が必要です
良く使う部屋のみをクーラーボックスのように保温性を高くする
お住まい全体をクーラーボックスのように完璧に断熱を行えば、エアコンの効きが格段に変わります
他の部屋はあまり使わない、ひとつの部屋だけでいいのであれば、ひとつの部屋の床・壁・天井に完璧に断熱材を入れましょう
同時に、サッシは2重サッシか高断熱サッシに替えると超エアコンが効く快適な部屋になります
予算的に厳しかったり、ご家族が少ない場合はこれで十分な場合もあります
省エネ対策をして快適なお住まいにしましょう
省エネ対策、すぐにできる事から、壁・床・天井をめくって行うリフォームの作業まで説明しました
簡単な方法は、早く効果を体感できるので、是非試してみましょう
断熱工事は、ただ厚い断熱材を入れればいいというものではないので、壁内結露というトラブルを起こす事もあります
サッシも2重サッシや2重ガラスにすれば断熱効果が上がりますが、適切な選択をしなければ、工事費は同じようにかかるのに、もったいないリフォームを行うことになってしまいます
また、補助金の最適な使い方もできてないという残念な結果になってしまいます
断熱に熱心に取り組んでいる業者がありますので、相談の上決定しましょう